OBOG訪問

2018年になってから一か月がたちました。とても時間の流れが速いと感じます。皆さんもそうだと思います。最近の出来事として、2/1(木)と2/2(金)の二日間で生命科学部・生命情報学科を卒業したOBOG訪問がありました。社会人の先輩方から貴重なお話をきける良い機会でした。2/1(木)に来られた先輩は社会人になってからの責任の違いややりがいなどを話しておられました。2/2(金)に来られた先輩は就職活動に対する心得を教えていただきました。私たちと同じ学科を卒業した先輩達からの生の声は非常に価値のあるものであったと私自身感じましたので、これから就活セミナーは続けていくべきだと思いました。

 

2月の一大イベントとして卒論があります。現在卒論発表に向けてみんな取り組んでいます。今まで頑張ってきたことを卒論にまとめていっています。文章を書くということの難しさを感じながらも、その重要性を再確認できる良い機会ですので、最後までみんなで頑張り、駆け抜けていきます。

滋賀県の寒さについて

全国的に寒い日が続いていますが、最近滋賀県出身ではない学生さんから「滋賀県は本当に寒いですね。」とよく言われます。
近隣の他府県とさほど変わらないと思っていたのですが・・・。
なぜ滋賀県は寒いのでしょうか。
滋賀県の寒さについて少し調べてみました。

日本全国47都道府県のうち、栃木県・群馬県・埼玉県・山梨県・長野県・岐阜県滋賀県奈良県が内陸県と呼ばれ、関西では滋賀県奈良県のみになります。
いずれも本州島内にあり、これらの県には海に接する離島もないそうです。
内陸県の気候の特徴は、多くは内陸性気候が強く、併せて地域ごとに日本海側気候、太平洋側気候、瀬戸内海式気候、中央高地式気候のいずれかになります。

 


滋賀県の気候は一部地域を除き、ほぼ全域が内陸性気候になります。
内陸性気候は、年間の降水量が比較的少なく気候が安定しているのが特徴です。近江南部は温暖な太平洋側気候。近江西部と湖北エリアは、日本海から吹き込む季節風の影響により日本海側気候に属し、冬は豪雪地帯となります。
太平洋側気候/瀬戸内式気候で雪が降っていなくても、日本海側気候区内で雪が降っているケースがあるそうです
普通の冬型では、北部での降雪が多いですが、風向きが北西から北北西の間の時には中部、北北西から北の時には西部(南部)が多くなる傾向があるそうです。
滋賀県で最も雪の降りやすい地域は北部山間部、次いで西部・東部の山間部です。これらの地域では、かなりの積雪があるところに新たな雪が積もると、なだれが発生することもあります。
一方、南部の平野部ではあまり雪は降りませんが、春先に日本の南岸を低気圧が通過する場合に大雪になることもあります。
また県内のJR東海道本線沿線の地域は琵琶湖から吹く季節風が非常に寒冷で、大阪や京都で体感する以上の厳しい寒さがあるそうです。

 

今日も雪が降ったりやんだりしています。
積もらなければいいのですが。
まだ暫く寒い日が続くので、みなさんしっかり体調管理しましょう。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180126153948j:plain

 

 

 

 

 

 

 

 

歓迎会&新年会

1月に入って寒さが増す今日この頃ですが、伊藤研究室の皆さんは体調を崩す事なく、来月上旬の卒業論文修士論文の提出に向けて頑張っています。
そんな忙しい時期にも関わらず、新卒研生・事務員の歓迎会&新年会を行って下さり

とても嬉しかったです。
食事をしながら色んなお話をして沢山笑って楽しかったです。
何より、新卒研生と研究室の学生さん達が楽しそうにお話している事が新鮮でした。
新卒研生の皆さんも明るく、研究室の皆さんと打ち解けていました。

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180116154401j:plain

 


ご縁があって伊藤研究室でお仕事をさせて頂いておりますが、本当に皆さんに出会えたことに感謝です。
色んな学科があり学部がある中で、伊藤研究室を選び学んできた学生さん達が、
この研究室で出会ったこともご縁ですね。
つくづく人との出会いは大切だと思いました。色んな人と出会いコミュニケーションを取る中で刺激を受けること、気づくこと、学ぶこと沢山あります。
研究室の皆さんタイプは違いますが、それぞれに目標を持ち課題について議論したり、皆が助け合い刺激しあっています。
そんな様子を見る日も残りわずかになってくると思うと寂しいです。
研究室の皆さんが卒業するまで、一緒に良い思い出が作れるよう頑張ります。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180116154449j:plain

 

明けましておめでとうございます。

昨年11月より伊藤研究室の事務員としてお世話になっております。
新年を迎え、研究室に来て早や2ヶ月が経とうとしています。
まだまだ不慣れで戸惑う事が多々ありますが、伊藤先生や研究室の皆さんが
親切に対応して下さるのでとても心強いです。
伊藤研修室にきて皆さんと触れ合う中で学ぶ事が沢山あります。
その中でも、一番印象深い事は表現についてです。
言葉を発する時、伝わりやすい場合と伝わりにくい場合があります。
人のタイプも様々で表現の違いがありますし、聞き取る側の受け取り方によっても違います。選ぶ単語一つ違うだけで伝えたい意味が変わってしまいます。
当たり前のことかも知れませんが、人に正確に何かを伝える事はとても難しいと思いました。


表現の難しさについて考えながら研究室の皆さんと会話していると、普段から言葉を

大切にしていることがよく分かります。
私の質問に対しても分かりやすく丁寧に説明してくれます。どんなに忙しくてもしっかり伝えようとしてくれる思いが伝わってきます。
これまで色んな発表会に参加し経験されていることで、物事を正確に伝える必要性、重要性が身についているのだと思いました。
そんな研究室の皆さんと接することで、改めて言葉の重み、表現の大切さを実感することができました。
私も研究室の皆さんを見習って事務員として頑張りたいと思います。
2018年もどうぞよろしくお願いいたします。

理研・大阪電通大・立命館大合同発表会

 去年の12/27(水)に理研・大阪電通大立命館大で合同発表会を行いました。昨年は理研立命館大での合同発表会でしたが、今年からは大阪電通大も加わり23名の研究者や学生が発表しました。学生にとっては、普段は関わることのない研究者の前で発表したり、アドバイスをいただけたりとても貴重な経験になりました。

 

 今回の発表会は、兵庫のポートアイランドにある理研の多細胞システム形成研究センターで行われました。ここでは、ヒトなどの多くの細胞から体が形成される多細胞生物がどのような成り立ちをしているかを研究しているそうです。理研という日本でも有数の研究機関で発表するということでとても緊張しました。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180105103435j:plain

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180105103341j:plain

 

 今回、伊藤研からは学部生9名、院生5名、博士1名が発表を行いました。学部生は大学以外で発表する機会はほとんどないため、不安に感じている人も多くいました。しかし、分子生物学会でポスター発表をした学部生を中心に、普段からお互いの研究について議論したり、発表練習をすることで今回の発表会に向けて研究をしていました。さらに、先生や先輩に発表を見てもらい、スライドの作り方や話し方について教えてもらい発表のための準備を行っていました。院生は、国内の学会だけではなく国際学会にも参加していますが、口頭発表の機会は少ないため充分に準備をして発表会に臨みました。口頭発表は時間が決まっているため、自分が伝えたい内容を分かりやすく時間内に伝える難しさを感じました。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180105112745p:plain

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180105113100j:plain

 

 発表会の当日は、先生からの挨拶で始まりました。そこでは、学生に研究者の前で発表しアドバイスをいただく機会や、大学以外の最先端の研究機関に訪問する機会はとても貴重な経験であるというお話をされたのが印象に残っています。今回のような機会を提供して下さった先生方に感謝したいと思います。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180105105543j:plain

 

 発表は、みんな今までの研究成果を分かりやすく発表できていました。学部生は10月に大学で行われた中間発表のときと比べるとかなり発表が上手くなっていて、質問にもしっかり答えられていたので成長を感じました。院生や博士は、理研や大阪電通大の人と議論をすることで、今後の研究の方針についてのアドバイスをいただけました。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180105105610j:plain

 

 発表会の後には懇親会がありました。そこでは、発表会では議論仕切れなかった研究についてや、普段の理研での研究生活についてなどお話をすることができました。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20180105114558j:plain

 

 今回の発表会までに研究をまとめたり、発表の準備をしたり、研究室のみなさんお疲れ様でした。これからも大学で研究を続ける学生にとっても、就職する学生にとってもとても貴重な経験になりました。この経験を生かして2018年は、新たな気持ちで研究に向き合っていきたいと思います。

 

 

 

 

Conbio2017 ③ 得たもの

 

三日目、全日程から考えると折り返し。だが全然そんな気がしない。それほどに二日目は内容の濃い一日だったのです。

 

 

前日の飲み会とここまでの疲れでへろへろになりながらも大会三日目がスタートします。ここまでの疲れで一番きつかったのが足の疲れです。年会、特に今回のような規模の大きい学会では口頭発表が行われる部屋がいくつもあり、また特に今回は口頭発表が行われる場所が4つの建物にわたっていたため、移動が激しく一日中歩いていた足が限界を迎えようとしていました。口頭発表だけでなく、ポスター発表の会場も2つの建物にまたがっているので無意識のうちにこの2日で相当な時間歩いていたようです。普段はPCを使って研究を行い、実験器具を使いに移動することすら無いバイオインフォマティシャンにはこの運動量は厳しいものです。ひどいときなんかトイレとご飯以外でPCの前から動きませんからね。運動しないと。

 

なんだかんだここまで2本の記事を投稿して発表を見て回るときの感じはだいたい書いてしまったのでこの日と次の日は発表を聞きましためでたしめでたし。おしまい。ってなってしまうんでこの記事では三日目と四日目の内容の他にこれまでに紹介できなかった写真も見せていければと思います。そのためにここまで写真を使わなかったと言っても過言ではないわけ(大嘘)なので、写真いっぱい貼ってみたいと思います。アップロードが面倒だったとかそんなことは決してありませんので頑張ります。

 

とりあえず、時系列にいきたいので午前の口頭発表です。この日はもうそろそろ大会にも慣れただろうということで特に集合したりせずに各自が好きな発表を聞きに行っていました。前日まではみんなでポートライナーに乗っていたので喋っていてあまり気になりませんでしたが、神戸が一望できて景色がとても良かったです。また、一番前の車両に乗ったのですが、このポートライナー、自動無人運転方式てなやつでして運転手がいなんです。なので一番前の車両でも先頭の方に乗ると誰も運転していなのに動いていてなんだか不思議なような怖いような感じがしました。

 

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213165517j:plain

唐突ですが会場の最寄りとなる市民広場駅から出たところの写真です。特になにもないのですが、写真をいっぱい載せるとか書いてしまったので載せときます。右手に見えるのがポスター会場となっている神戸国際展示場です。奥の建物が一号館で思いっきり書いてますが手前が三号館、三号館に隠れている位置に二号館があります。この3つの建物がすべてポスター発表と企業ブースの会場になっていると言うとどんだけ歩いたのかなんとなくわかっていただけたかと思います。また、市民広場駅のこちらとは反対側に口頭発表の会場があるのでここは大会に参加した人なら何度も通ったところだと思います。

 

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213170707j:plain

 

そしてこれが階段を降りたところです。この階段はやはり何度も通ったわけですからなかなか印象に残っています。もう12月なのでここの風はすごく冷たく、冬を感じさせられました。でも会場はすごく暖かく、ポスター発表が終わると汗ばむくらいでした。議論が白熱したのも有りますけどここまでの道のりが寒かったのもあって厚着していた私には結構暑かったです。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213171004j:plain

で、これが先程の写真に写っていた神戸国際展示場一号館の前まで来たところです。真ん中にカレーを思い出させるようなものが写ってるようにこのスペースではいくつか食べ物が出店のような形式で販売されていました。中華街から肉まんなどを売りに来ている店もあったので二日目には肉まんを買いました。美味しかったです。そして一号館のとなりに写っているのが二号館で

 

 

もうそろそろツッコミが入りそうですね。いくら写真をいっぱい載せると言ってもこのペースでは記事があと20本くらい必要になりそうです。10メートル歩くたびに写真撮ってレポートするとかもう動画でとってYoutubeにでもあげたらいいと思います。Youtuberなれるんじゃないかな。といことでもう少しペースアップです。

 

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213171958j:plain

口頭発表を聞き終えて昼ごはんも終わってポスター発表の時間です。え?飛ばしすぎ?いや、言い訳するわけじゃないんですけど写真撮って無いんすわw。すまそ。

でも口頭発表は知り合いじゃないとなかなか発表してるとこ写真とって載せるとか出来ないんでしょうがないですけどお昼はまああれなんで一日目のでも載せときます。

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213172631j:plain

 

一日目のお昼ご飯の様子です。一日目のブログでも書きましたが近くに公園があったのでそこでお昼ごはんを食べています。詳細は一日目のブログで書いたのでそっちを読んで下さい。

 

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213172216j:plain

話が流れましたが、戻ってきてポスター会場です。この写真は奥がポスター会場で手前の青い何かが噂の企業ブースです。奥の方を見てもらえれば分かるかと思いますが、すごい人です。こんなに沢山の人が思い思いのポスターを目指してうろついています。なのに始めの30分誰も来なかった私の発表。の話はおいておいておいて、一番人気があった後輩のポスターの様子を載せておきます。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213173547j:plain

 

なかなかの注目を浴びています。発表している本人が写っていないのが残念ですが、頑張っている感じが伝わると思います。これだけ人が集まると発表にも力が入ります。私達の研究室の教授もこの時に来られたのでいいタイミングで頑張っているところを見せられたようです。

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213174140j:plain

 

ポスター発表がおわるとポスターを片付けて持って帰ります。年会によっては開催期間中貼ったままでどの日でも自由に見ることができる場合もありますが、演題の数が多いので毎日違うポスターが貼られます。そのため、ポスター発表が終わると明日の人のために片付けて帰ります。ちなみに真ん中の彼が背負っているのが二日目のポスターをホテルに忘れた話でちょっとだけ説明したポスター入れです。発表で使うポスターはこの筒に入れて運びます。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213174716j:plain

ちなみにのちなみになんですが、A0のポスターはこんな感じで印刷します。これは学校の印刷室で、中央ちょい左に写っている大きな印刷機を使います。私達の大学からも多くの学生・研究者が参加するようで、使用者名簿にはそれと思われる名前がたくさん並んでいました。混んでいるかと思ったのですが、私達が印刷に行ったのが遅かったのかあまり混んでいませんでした。他の研究室はもっと早く印刷してるんでしょうか。私達も見習って余裕をもってポスター作りをしたいものです。

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213175253j:plain

前日は虫の集いでしたがこの日は私達の研究室で飲み会をしました。神戸に来たならやっぱり中華。ということで写真は中華料理屋です。OBの先輩も途中から来てくださったりしてとても盛り上がりました。年会に来るとその土地の有名な食べ物を食べたいですね。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213175721j:plain

 

 

 

 

というわけで三日目終了なります。四日目も内容がそんなに無いのでこのままこの記事に書いていきたいと思います。

四日目。この日はポスター発表がなく、口頭発表のみです。三日目あんなにへろへろだたのに四日目ともなるとむしろ元気が出てきます。さらなる元気を出すためにホテルで朝食を山ほど食べて会場に向かいます。

 

 

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213175725j:plain

 

 

相変わらずポートライナーに乗り、会場につくとこの日は口頭発表のみということで足の疲労をなんとかしようとできるだけ歩かないようにスケジュールを立てました。この日はバイオインフォマティクスに関する発表が多く行われたのでほとんどずっと同じ部屋で発表を聞くことが出来ました。運動不足の私達にはありがたいです。

 

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213180055j:plain

 

そしてこの日はなんと!朝弱かったり飲み会明けだったりで手に入れることのかなわなかったあの弁当ってやつを入手することが出来ました。鋭い方で気づいた方もおられると思いますが、「ホテルで朝食山ほど食べて」とかやってるわけです。やっとこさ手に入れたのはよいものの朝食を食べすぎてなかなか楽しめませんでした。超ショック。全部たべたけど。てか美味しかったですありがとうございました。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171213181217j:plain

その後は最後まで口頭発表を聞いて神戸を後にしました。たくさんの知識と思い出を持ってポートアイランドをから帰ります。楽しかったことや寒かったこと発表で聞いたことを思い出すと、とても充実した長い四日間であったと思います。このような機会をいただけてとてもありがたいです。書き出すとキリがないのでまとめて書きますが、本当にありがとうございました。

 

私は学生として最後の年会となりました。私だけでなくこれから後輩たちがここで得たことで成長していければ良いと思います。

 

 

とてもだらだらと長く書きましたが、生命科学系学会合同年次大会のレポートブログはここまでとさせていただきます。ここまで読んでくださりありがとうございました。大会前のブログから突然書き始めた私J(仮)がレポートさせていただきました。これから私がブログを書くかはわかりませんが情報生物学研究室のブログ、facebookInstagramは研究室のメンバーで更新していきますので今後ともお楽しみによろしくお願いします。

 

(T・J)

 

Conbio2017 ② 人気者?

 

以前の記事に引き続きConbio2017の二日目のレポートをしていきたいと思います。前の記事で紹介した内容の説明は省いていたりするのでこの記事からご覧になる方は、先にConbio2017①の記事から読んでいたけたほうがわかりやすいと思います。

 

二日目、前述とは違いビジネスホテルに止まっていたのでいつも研究室に行くときよりも遅く起きて、ゆっくり朝ごはんを食べることが出来ました。朝ごはんは大事です。ここでいっぱい食べて脳みそを叩き起こして学会に向けて頭の準備をします。学会では、普段よりも幅の広い話が聞けるので、わからないこともありますし、ポスターで議論をするとなるととても頭を使います。それに今日は我が研究室の大半の人がポスター発表を行います。皆それぞれが気合を入れて会場へ向かいます。

 

私と後輩たちは同じホテルに宿泊していたので、朝から一緒に朝食をとり、ポートアイランドに向かいました。やはり前日に他の発表を聞けたのもあって初めての学会となる後輩たちもあまり緊張していない様子でした。また、先輩たちからもポスター発表にむけてアドバイスももらっていたようで、だいたいのイメージはついていたみたいです。むしろ私のほうが「後輩たちちゃんと受け答えできるかな?」「練習のときに直したところ覚えているかな?」「ちゃんと来た人の名前とか覚えられるかな?」「てかポスター持ってきてなくね?」と言った感じで他人の心配ばかりしていました。。。。ちょっと待ってください、最後のは心配ではないです、ポスターがありません。

 

発表に使うポスターは大会に行く前日に大学で大きなプリンターを使ってA0サイズの大きなものを印刷して持っていきます。A0サイズの紙となると結構な大きさとなるため、専用の筒に入れて会場まで持っていきます。今回は9人ものメンバーが発表であったので全員分のポスターを一つの筒に入れて後輩が運んでくれていました。でも、今日は、ありませんでした。昨日はしっかりと持っていたポスターがなぜか後輩の背中にありませんでした。めでたしめでたし。おしまい。

 

そんなんで終わるわけもなく、ホテルの部屋に全員分のポスターを忘れた後輩は慌てて鳥に向かい、気づいたのも早かったので幸いにも遅れたりすることはありませんでした。ポスターがなかったら何しに来たのかわかりませんからね、私たちはポスター発表のために神戸に来ているのです。

 

ポスターも無事に到着し、各自が自分の与えられたスペースにポスターを貼っていきます。ポスターはなかなか大きくて扱いづらのでみんなで貼って周りました。ここに来るまでの数週間で一生懸命作り上げたポスターが会場に並んでいるのを見ると、ついに来たのだなと、ここで発表するんだ、頑張ろうという気持ちが湧いてきます。学部生なんかはここを目標に研究を頑張り、ポスター作りも今までに無いくらいに熱を入れて取り組んできただけに色々と感じるものもあったでしょう。ポスターをA0サイズで初めて印刷するときもその仕上がりに感動しますが、会場に展示するときの感動はまた違った良さがあります。

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171212113036j:plain

このような感じで協力して貼ったり

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171212113228j:plain

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171212113218j:plain

嬉しくてポスターの前でポーズを決めてみたり

 

f:id:jyouhou-seibutugaku:20171212113237j:plain

三人の場所が隣だったので一緒に写真を撮ったりと楽しくはしゃいでいました。

 

そして午前中は前日と同じく口頭発表があります。口頭発表は前回紹介したので今回はこの時間にも行われているまた別の企画を紹介したいと思います。

 

それが、企業ブースというやつです。学会の年会や国際会議などでは、実験器具や、サービス、試薬の販売などを行っている企業が製品の宣伝のためにブースで様々な企画を行っています。今回はありませんでしたが、前回の分子生物学会年会ではピペットのチップ詰めの速さを競う企画や、液体を正確に量ることを競うようなユニークなものもあり、見たい発表が無い空き時間もこのような企画ブースで時間を潰したりすることも出来ます。この日も午前中はスケジュールに空きがある人が割りといたので企業ブースを回りました。

 

企業ブースでは各企業のブース以外にもスタンプラリーが行われており、早速みんなで参加しました。商品もAndroidタブレットをはじめとした豪華なものだったのでこの人数なら誰か一人くらいあたるのではないかというそんな期待が有りました。

 

全員残念賞です。飴もらいました。美味しかったです。

 

 

私達の研究室では実験を行わずにデータベースや論文の情報からデータ解析をしている研究が半数以上です。こうしたいわゆるバイオインフォマティクスをやっているものからすると計測機器や試薬には馴染みがなく、説明を聞くだけでも面白いです。それに各企業ブースでもくじ引きやルーレットで景品がもらえるところも多く、とっても楽しめました。

 

午前中にはそれと今もちょっと名前の出てきたバイオインフォマティクスな発表も聞きに行きました。私達の研究室のメインであるバイオインフォマティクスは生物学と情報科学の融合で、解析法の進化からデータ量が膨大になっている生命現象の解明において近年特に注目されています。そこで感じたのが、生命の研究には情報のちからがまだまだ必要だというところです。なかなかどちらも専門性が高く、生物と情報の両方を高いレベルでわかっている人がまだまだ貴重だそうです。実験で得られた大量の情報をどう扱うかというところが非常に難しく、発表の中には情報処理(プログラミングなど)が得意ではない人のために、データの解析を自動化するような発表もあり、生物学と情報処理は切っても切れない関係になりつつ有るというのを感じました。私達の研究室はまさにその生物学と情報科学をうまく扱っている研究室で、そのために私達の発表は予想外に多くの人に注目されていたりします。

 

 

そこで思い出して頂きたいのが前回の記事で紹介しましたこの大会のためのスマホアプリです。このアプリ、自分で聞きに行く発表のスケジュールを立てる事ができるのですが、逆に自分の演題が何人の人にスケジュール登録されているのかも見られてしまうのです。ということは発表が始まる前に自分の発表に何人くらい来るのか大体予想がつくわけです。これだけ大きい規模の学会ですから、人気のある発表は多くの人で溢れかえり、ポスターの前がアップル社新製品の発売前みたいになることもあります。逆に、あまり人気がないと発表時間中ずっと自分と会話するなんてことにもなります。

 

そしてこの日は私達の研究室のメンバー8人の発表です。上で書いたようにバイオインフォマティクスエピジェネティクスと注目される要素を沢山含んでいるのでスケジュール登録数がみんなとても多く、人で溢れかえることが期待されます。私達の研究室で一番多かった発表で36人ものひとがスケジュールに登録していたようです。これはなかなかの注目度合いです。私はこのアプリが配布されるパターンは3度目になりますが、ポスター発表でここまでの人数を集める発表はそうそう見かけるものではないと思います。これは発表にも気合が入ります。

 

そしていよいよ発表の時間です。それぞれが持ち場について発表を始めます。ポスター発表はポスター番号の奇数番が始めの半分の時間で行い、残りの半分の時間が偶数番のポスター発表となります。私は偶数番で後半に発表だったので他のポスターを見回りながら後輩たちの発表を暖かく見守っていました。後輩たちの発表はスケジュール登録数にも現れていたようにとても人気でポスターの前に人だかりが出来ていました。私はその人だかりの後ろからながめていたのですが、研究室で一生懸命に練習していた内容をたくさんの学者の前で堂々と発表する後輩たちの姿を見て感動しました。ちょっと前は内容もうまくまとまらずに発表も恐る恐るだった後輩たちが私でもちょっと身構えてしまうような年齢の高い(たぶんえらい)人を相手に自身をもって話をしているのですからすごく成長したものだと感心しました。

 

前半が終わると今度は私の発表です。後輩たちにも負けないくらいにスケジュール登録されていますし、それこそ学会自体8回目の私からすると慣れたものです。ここでバッチシ決めて後輩たちにかっこいいところを見せてやりたいところです。

 

 

しかし、ひとは、こなかった。

 

 

最初の30分くらい誰も来ませんでした。正確に言うと後輩たちと私達の研究室の教授が来ました。結局あとになって私の発表を聞きに来てくださった方はいたもののなかなか不完全燃焼な発表でした。後輩に暇してるところ見られたのは予定外でした。頑張ります。そうとは言ってもやはりポスター発表は盛り上がるもので、来てくださった数人の方とはとても有意義な議論を楽しく行うことが出来ました。ポスター発表楽しいです。

 

いろいろありましたが各自無事に発表を終えることが出来ました。それぞれが思い思いの議論をしてとても大きなものを得たと感じています。終わったあとはポスター発表の乾燥で盛り上がったり、貰った意見や疑問などから自分の研究について考え直したりと、研究室のみんなで話し合っていました。

 

この日もポスターのあとには口頭発表があり、各自が好きなものを聞きに行ったり、企業ブースのくじ引きでハズレを引いたりしました。自分の発表が終わった後というのは達成感があり、他人の発表もまた違った視点で見ることが出来たかもしれません。自分の発表で力を使い切ってへとへとなのもありますが。

 

この日はとてもいろいろ有りましたがここで2日目が終了です。前日は学生のみんなで寿司を食べたり食べなかったりしましたが、この日は重要なイベントが控えています。

 

虫の集い。虫の集いとは、モデル生物である線虫C. elegansを用いた研究を行っている研究者で構成される会です。聞くところによると結構な歴史を持っており、伝統的にずっと続いているそうです。このC. elegansという生き物はノーベル賞を取った研究に使われていることが幾つかあり、この虫の集いが結成されてから2つの研究がこの生物を用いてノーベル賞を受賞しているそうです。また、別のノーベル賞受賞にも関わっているとのことで結構すごいんです。

 

そんな虫の集いなのですが、分子生物学会の年会が行わる際には決まって懇親会が開かれます。全国から線虫を扱っている学者が揃って参加するので、懇親会では普段は論文などで名前を見かけるような有名な方とも話すことが出来ます。また、学生も多く参加するので、他の研究室との交流も行えます。私達の研究室のメンバーはそれぞれが様々な人と話して交流を行っていました。そのあと懇親会はとても盛り上がり、最終的には3次会まで行われました。ノリの良さに定評がある私達の研究室は結構な数のメンバーが3次会にまで残って話をしていました。このようなところで人と人のつながりを作っておくのも大切です。研究する上で個人の力には限界があるので協力してもらえる人がいればいるほど心強いものです。

 

ここまで読んでくださった方も感じておられるとは思いますが、この日はとても充実した日で、ポスター発表も懇親会もとても楽しむことが出来ました。その分とても疲れもありますが、大会は後2日あります、まだまだ頑張っていこう。と話しながらホテルに向かう私達でありました。

 

 

長かったですがこんな感じで2日目終了です。

次の記事で完結させようと思います。

お楽しみに★