第39回日本分子生物学会年会(前編)

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 11月30日~12月2日、パシフィコ横浜で第39回分子生物学会年会が開催されました。

伊藤研からは大学院生3人、学部生2人、そして何と私も参加してきました。半年前、まさか本当に学会に参加できるとは思っていませんでしたが・・・先生方と研究室の学生さんたちのおかげで何とか夢を叶えることができました。それでは、私が実際に体験した学会をリポートしてみたいと思います。

 11月29日

 行く前ぎりぎりにポスターができあがりました。ついこの間まで、A0の存在さえ知らなかった私の自分が作ったポスターができて感動です!!

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 夕方、刷り上がったばかりのポスターを持って米原駅へ。新幹線を待ちます。

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 新幹線に乗り込んだら、とりあえず熟睡しました。朝4時起きで旅行の用意と家の掃除をしていたので眠たくて眠たくて(学生のみなさんに助けていただきながら、前日はぎりぎりまでポスターを作り替えていました。皆様ありがとうございます)。

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 夜には無事にホテルに到着しました。明日からいよいよ学会が始まります。

 11月30日

 9時 学会会場であるパシフィコ横浜に到着しました。

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 この時私はまだ知りませんでした。この3日間でたぶん普段の1か月分は優に越すであろう距離を歩くということを・・・学会には歩きやすい靴でお越し下さい。これだけは強く言いたいです。私は7センチヒールのパンプスしか持っていっていなかったので、靴を買うはめになりました。

 いよいよ会場へ。まずは企業ブースをまわりカレンダーや置時計、ラボ川柳から飴まで、たくさんいただきました。勿論機械やピペットの説明も真剣聞きました。

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 学会会場はポスター会場と口頭発表会場に分かれていて許可証を持っていれば自由に行き来することができます。この日は事前に予約していたランチョンセミナーに当選していたので会場にむかいました。ランチョンセミナーとはお昼ご飯付きのセミナーのことです。いくつかの演題の中から興味を持ったものに事前に応募して、当選すると行くことができます。この日は2人の先生の話を聞くことができました。と言っても・・・一人目の先生は外国の方でしたので、英語ができない私には理解できませんでしたが、息子には絶対に英語を身に付けて社会に出てほしいと改めて強く思いました。2人目の先生は「iPS細胞を用いたヒト肝臓創出技術の開発」という演題で、なぜこの演題を選んだかといいますと・・・お酒が大好きな私。今の所はものすごく元気ですが、何かの時のために聞いておこうと思いました。こんな選び方でよいのかはわかりませんが「細胞を作るよりも臓器を作るほうができやすい」「iPSの標準株は山中先生のものを使用している」など、とても分かりやすく有意義な時間を過ごすことができました。

 ランチは崎陽軒のシューマイ弁当でした。

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   昼食後はデータベースに関する口頭発表をいくつか聴かせていただきました。

その後のポスター発表は線虫についての発表を中心に見させていただきました。

 夕方まで色々なポスターを見せていただき・・・夜ご飯はホテルからほど近い所で学生さん達と楽しく食べさせていただきました。学会の話し、研究室の話し、日常の話し、たくさん話すことができました。

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 翌日と、翌々日に彼ら2人がすごいことを成し遂げるとは・・・この時はまだ知るよしもありません。

 12月1日

 ホテルで朝食を食べていると、なんと伊藤先生がおられてびっくりしました。数あるホテルの中で偶然にも同じホテルに宿泊されていました。朝食時、スッピンでボーっとしていると・・・伊藤先生らしく思いっきり突っ込んでくれて、今日もわくわくする1日が始まる予感がしました。

 今日は3人がポスター発表の日です。

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  この日もランチョンセセミナーに当選していたので口頭発表の会場へ。

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 「ドロップレットデジタルPCRによるゲノム編集最新アプローチ」という演題を聞かせていただきました。現在、ゲノム編集技術は基礎研究から医療・農業・畜産に至るまで幅広い分野で応用が求められており、その編集結果を検出する方法の開発現場での様子を聞くことができました。

 その後、前回も大変人気があったため、会場の外にモニターがあるほどという講演を聴きたかったので、開場前から並び、無事に席を確保することができました。

 「本当にオモロイ生き物の分子生物学

ハダカデバネズミを使用しての癌研究・アリの世界の社会性・ベネズエラフン線虫(情報生物学研究室ではC.elegansを用いて実験を行っています。線虫にはたくさんの種類がいます。)の粘液のナゾ・古代魚ポリプテルス・食虫植物とたくさんの先生方のお話を聴くことで、内容はもちろん、人前で話すプロの方々の発表を聴けたことはとても勉強になりました。

 後編に続きます。