これからお世話になります

はじめまして。

11月から伊藤研究室で事務員としてお世話になっております岩本です。

この度、情報生物学研究室を卒業される大学院2回生の田中さんにインタビューさせていただきました。

 

ーなぜ情報生物学研究室を選んだのですか?

 

【田中さん】

元々生物が好きで高校3年生の時に色んな方の紹介やパンフレットを見ていたのですが生物的、情報科学的な実験や遺伝子解析をしている伊藤研究室に一番興味を持ちました。これから情報科学は必要不可欠なものだと考えていましたし、情報科学で生物を実証したいと思ったからです。

 

ー伊藤研究室に入っていかがでしたか?

 

【田中さん】

情報生物学は進歩していて、自分が思っていた通りのジャンルでとても良かったです。また、色んな経験をさせてもらえるので実力がつきます。学会にも沢山参加できますし海外発表にも積極的に参加させてもらえるので、レベルの高い物に触れる機会が多く、とても刺激を受けますし視野が広がりました。

 

ー卒業後はどうされますか?

 

【田中さん】

就職先は決まっているので配属先で活躍できればと思っています。

卒業後活躍できる分野は色々ありますが、就職するとなると情報に携わっている方が

いいと思います。

 

お忙しい中インタビューを受けていただき有難うございました。

先生や学生達から信頼が厚い田中さん。

卒業後もますます活躍される事、心より期待しております。

立命館守山中学の体験学習_その1

 11/17(土)に立命館守山中学校の生徒が大学まで実験を体験しに来てくれました。今回は自分の口のから細胞を取り出し、アルコール分解に関わる遺伝子が存在するかどうかを確認する実験を行いました。

 

 今回は中学生ですが大学のように本格的な実験を行うため、先生をはじめ実験補助を行う学生もしっかりと準備をして取り組みました。

 

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 体験学習がはじまると、みんな真剣に話を聞いてくれて、実験に取り組んでくれたのでとてもうれしかったです。先生は、中学生にも分かりやすいような資料を作成してくれていたので、中学生も理解出来ていたと思います。

 

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 下の写真の白い沈殿が口の中から取り出した細胞です。口の中など体の表面にある細胞ははがれやすく、うがいするだけで口の中の細胞はたくさん取れます。

 

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 さらに、口の細胞からDNAを抽出してアルコール分解に関わる遺伝子があるかどうか確認する実験を来週行います。実験の前半は、順調に進んだので後半も上手くいくように手助けできたらと思います。続きは、また来週書きます。 

(O.Y)

 

 

 

 

NGS使っています

  NGS (Next Generation Sequencer)とは、日本語で次世代シーケンサーです。シーケンシンサーとは、DNA配列(A,T,G,C)を決定する機械です。それにより、用いたサンプル (ヒトの細胞など) の中にどんなDNA配列がどれだけ含まれているかが分かります。DNAは、私たちの体の全ての細胞に存在するもので、DNAの情報に基づいて体の細胞や、器官、臓器が作られます。そのため、DNAは「体の設計図」とも呼ばれています。つまり、DNA理解することはとても重要なことなことです。

 

 私たちの研究室にある次世代シーケンサーは、illumina社のMiSeqです。単なるシーケンサーではなく、"次世代シーケンサー"です。最先端の技術がこの機械には詰め込まれています。従来のシーケンサーに比べて桁違いに高速に、多くのDNA配列をシーケンシングすることができます。すごい機械なんですが、結構高いです。

 

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 今週は、そのNGSを使った実験を行いました。私たちの研究室では、モデル生物である線虫C.elegansを用いて研究しています。モデル生物はヒトと似た体の仕組みを持っているので、それを研究して明らかになったことがヒトにも応用できます。C.elegansの初期胚でどんな遺伝子(特定の機能を持ったDNA配列の領域)がどれだけ含まれているかを解析することで、初期胚発生のメカニズムの解明を目指しています。

 

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 NGSを使うために開けてみると、サンプルや、シーケンシングに必要な試薬をいれる場所があります。シーケンシングを行うのは、フローセルの中の数ミリ程の小さなレーンです。毎回実験をするたびに、技術のすごさに驚きます。

 

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 一晩程でシーケンシングは終わり、約2万個の遺伝子の情報を得ることが出来ました。この膨大なデータを情報科学の力を用いて解析します。私たちの研究室では、一般的に想像される研究 (生物や薬品を使った実験)だけではなく、コンピューターを使った研究も行っています。そのため、プログラムを書いて膨大なデータを効率良く解析することが出来ます。

 

 

 また、NGSはとても繊細な機械なので定期的にメンテナンスが必要です。例えば、NGSの洗浄です。試薬を作って、NGSに入れるだけで自動的に洗浄をしてくれます。最先端の機械なのでメンテナンスも楽にすみます。

 

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 私たちの研究室でC.elegansの初期胚発生を研究をしている人は、主にNGSを使っています。私もNGSを使っているのですが、コンピューターを使った解析は苦手です。今後は、膨大な遺伝子のデータをコンピューターを使って効果的に解析し、初期胚発生の理解につながるような研究を出来たらいいなと思っています。 (O.Y)

中間発表に向けて

 10/16から10/20にかけてのこの1週間は,10/23に滋賀大との合同発表が予定されていたために,主にその準備であわただしくしていました.

 

 まず,月曜日には後期が始まって初めてのゼミが行われました.例年とカリキュラムが異なり,月曜日の午後に伊藤先生の講義が入ってしまったため,その講義が終わってからのゼミでした.また、8月・9月に誕生日があった人の誕生日会も企画され,伊藤先生の誕生日も祝いました.

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 火曜日には,情報生物学討論会が行われました.中間発表を控えるB4が発表を行い,同じ手法を用いている学部生に共通する知識の穴が見つかるなど,タイミングを考えてもとてもありがたい機会だったと思います.

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 小島先生からご指摘を受けている場面です.研究の背景となる知識が十分か確かめられています.

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 同じ手法を研究に使用しているM2の方が,解説を加えてくれている場面です.発表の場面では,学部生だと特に背景知識が足りない等で先生のご指摘が直ぐに理解できないことがありますが,こうしてフォローを入れてくれます.

 

また,中間発表に備えて,学生だけでリハーサルも行いました.本番同様に時間を測り,一度最後まで聞いた後コメントや質問をぶつける本番同様な形式です.本番と違ってコメント時間には制限がないため,B4の全員が終えるのに6時までかかりました.これによりスライドの不備や解析の不足などが指摘され,本番までに修正する作業を始めました.

 

 水曜日では,発表準備でいろいろと煮詰まってきていることもあってか,伊藤先生からバームクーヘンを頂きました.

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 息抜きに食べようとしている場面です.後ろでは,発表がまとめて切れず,1人小島先生に少し見ていただいています.

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 かぶりついているところです.コンビニで売っているようなものと違ってフォンダンがかかっていて,とてもおいしかったです.

月・火・水と3日間一生懸命中間発表の準備にラストスパートとして注力していただけに,皆疲れていましたが,これで回復して,金曜日まで頑張ることができたと思います.

 

 木曜日では,火曜日に指摘された点を修正し終えたB4が出てきて,彼らだけで発表の練習を行っていました.この時点ではまだ修正が終わっていないB4も多くて,M1もそういった人たちのサポートで手が離せない状態でした.

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金曜日でもまだ修正は続いていて,修正に集中するあまり取っている講義に遅れそうになるB4もいました.

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それでも,皆が一通り発表を形にした状態までこぎつけることはできたと思います.

 

なお,月曜日の写真でマスクをしている人がいたように,現在研究室では体調を崩し気味の人が多いです.ちょっと頑張りすぎたせいかもしれませんが,気温が一気に下がってきていることもあるので,体調管理には気を付けてほしいと思います.

(N.Y)

 

 

 

 

オープン卒研と日々の研究

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オープン卒研期間も終わり、三回生は研究室が決定する頃です。

今回は伊藤研の一週間の生活に密着しました。

伊藤研では毎週月曜日はセミナーが開催されます。

ここで一週間の研究の進捗報告が行われます。

セミナーの後は研究室の掃除です。

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研究室の掃除は四回生の仕事です。

いつも掃除ありがとう!

 

次はwet班の実験を紹介します。

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wet班は線虫というモデル生物を使って遺伝子の機能を研究しています。

線虫の卵を培養し

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画像を顕微鏡からスクリーンに映して観察します。

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機能の分かっていない遺伝子を欠損させた卵と正常の卵を比べることで、その遺伝子が線虫に及ぼす影響を知ることが出来ます。

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上の画像は実験器具を洗う機械の洗浄です。実験器具のメンテナンスもwet班の仕事です。

 

続いでドライ班です。ドライ班は進化解析をする人もいれば遺伝子解析解析ツールを作成している人もいて、各々異なった作業をしています。

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しかし、そこで重要なのが周りとのディスカッションです。

ディスカッションを行うことで自分のテーマを広く見つめ、新たな発見に繋げることが非常に大切になってきます。

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研究中やお昼ご飯時に研究のディスカッションをすることが良くあります。

周りと協力しあって研究していくことで、協調性やコミュニケーション能力の向上にも役立っています。

 

以上で今回の紹介は終わります。

どんな三回生が入ってくるのか楽しみにしながら待っています。

一緒に研究頑張りましょう!。

留学生について

 9月末にインドネシアからの留学生が来ました。昼には一緒にご飯を食べたり、雑談したり、研究室にも徐々に馴染んできています。今週の情報生物学討論会では、留学生が大学院生のときに行っていた研究について発表してくれました。今回は情報生物学討論会について書きます。

 

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 情報生物学討論会は、本研究室で月に2回開かれています。今回で7回目となり、本研究室の先生や学生が発表を行っています。毎回パネラーとして国立遺伝学研究所の名誉教授である西川建先生を招いて、アドバイスをもらっています。

 

 研究室の前のロッカーには、私たちが作った広報用のポスターが貼ってあります。今後は、10/17(火)と11/7(火)に行われることが予定されています。今回のポスターと今後のポスターの写真を載せておきます。興味のある方は、是非ご参加下さい。

 

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 今回のテーマは、"Phylogenetic relationships of Limnonectes kuhlii complex in Java and Sumatra island based on 12S rRNA, tRNA and 16S rRNA"です。インドネシアにおけるLimnonectes kuhliiというカエルの進化解析です。12S rRNA、tRNA、16S rRNAという3つのRNA配列が進化的にどれだけ保存されているかを解析していました。

 

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 発表は英語で行われたため少し難しかったですが、頑張ってなんとか理解することが出来たと思います。

 

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 今回の情報生物学討論会で、口頭発表だと英語を理解するのがまだまだ難しいと思いました。次に私が参加する学会では、英語でポスターを作り、英語での口頭発表も多いので、論文を読んだりして英語を少しでも理解出来るようにしたいと思います。

(O.Y)

 

 

後期セメスター開始

今週はついに夏季休暇期間が終わり,後期の講義が始まりました.それに伴って,屋台やお弁当屋がまた来るようになったので,お昼が楽になりました.ただ一番人気のあったお弁当屋さんが来なくなってしまったので,少し残念です.

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また,伊藤先生が大阪王将の餃子を沢山差し入れてくれました.せっかくなので,留学生にも餃子を食べてもらおうと餃子パーティーを開催しました.

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急遽開催したこともあって器がなくて紙コップを使ったりしましたが,留学生は「おいしかった」といってくれたので良かったです.

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餃子以外にも,交流を兼ねて留学生にいろいろなものを試してもらっていました.

例えば,M1の一人が持ってきていた甘酒を飲んでもらったり,

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スパイシーなものが好きとのことだったので,辛いお菓子としてカラムーチョを紹介したり,実際に買ってきて一緒に食べたりしていました.

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カラムーチョを食べるときには,さらにデスソースを塗って食べていたので,すごく辛そうでした.

もちろん研究に関することもやっています.

B4はあと一か月で中間発表があるので,データの解析に入っていて,M1は解析ツールやその使い方を教えたりしています.またツールの結果がおかしかったりすると,確認してもいます.

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この写真の時は,ツールに放り込むデータ自体に問題があったので,何が問題なのか説明していました.

 

またM1は12月まで発表がないので,進捗状況をこれまでの結果と併せて教授に見ていただいているのですが,それ用のスライドを作って,ほかのM1やM2に見てもらうなどの準備もしていました.

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来週の火曜日以降は各講義のガイダンスも終わり,本格的に講義が始まります.TA・ESだけでなく各自受講している講義もあるので,落としたりしないよう頑張っていきたいと思います.

(N.Y)